2.4 外壁通気構法
サイディングの工法は、住宅の耐久性向上を目的として、壁体内の湿気や水分を排出させる「外壁通気構法」を平成3年に寒冷地域の標準工法とし、一般地域においては推奨工法としていた。その後、平成13年4月からは全国を対象に標準工法とした。
「外壁通気構法」は、防水紙とサイディングの間に通気層を設ける工法で、その通気層の効果により屋内側から壁体内に浸入した湿気及び、屋外側から浸入した雨水を速やかに外部に排出し乾燥することができる。
通気層の厚さは、断熱材、防水紙などの施工精度を考慮して、15mm以上としているが、留付金具や通気胴縁のくぎ保持力などによっても異なるので注意が必要である(2.6.5胴縁の取付けの項参照)。
(1)胴縁の施工
胴縁は通気が阻害されないよう配置する。
縦胴縁の場合
サイディングが開口部の上下で、割り付け幅10cm未満となる場合は、補強胴縁を取り付ける。
横胴縁の場合
サイディングが開口部の左右で、割り付け幅10cm未満となる場合は、補強胴縁を取り付ける。
(2)通気の確保(吸排気口)
通気構法においては、通気層内の空気が十分に流れるように吸気口と排気口を適切に設けることが必要である。
※床下から壁体内への冷気の流入や、小屋裏などへの流出を防ぐための気流止めを適切に設けることが望ましい。
防水紙のたるみや断熱材のせり出しで通気が阻害されないよう注意する。
上記掲載内容は一般社団法人日本窯業外装材協会(NYG)発行『窯業系サイディングと標準施工』第4版(P.17〜18)より引用
出典:一般社団法人日本窯業外装材協会