維持管理

維持管理

4.1 維持管理の重要性

サイディングの性能と美観を長く保つには、建築の設計や施工基準を守り施工を行うことが必要である。
建築後は定期的に維持管理を継続する事が重要であり、それによってサイディングや建物自体の寿命を延ばす事につながる。
サイディングは紫外線・風雨・雪・外気温変化などの過酷な自然条件下にさらされるので、定期的なメンテナンス(再塗装・シーリング材の打ち替えなど)を行うことが必要である。

4.2 維持管理のポイント

(1)点検時期の目安

入居時に初回の点検を行い、それ以降も定期的に点検を行う。

(2)点検のポイントとメンテナンススケジュールの目安(一般的なサイディングの場合)

点検のポイント

窯業系サイディングの標準施工

定期点検は住宅会社のメンテナンススケジュールに沿って行う。また、張り替えの場合は、専門家による下地を含めた診断が必要である。
再塗装の場合でも、専門業者による下地(エナメル層界面)の診断を検討されたい。

※サイディングは塗装仕上げの種類と建築物の地域・環境条件や使用条件(建物の形状や位部など)により劣化の進行が異なってくるので、メンテナンス時期は一様ではない。

注:このメンテナンススケジュールはクリヤー塗装品を塗り替える場合の一例として作成したものであり、詳細は専門業者・協会各社に問い合わせる。

(3)主な点検項目のチェック方法

(ア)褪色(チョーキング)

一般的に塗装面は、年月の経過と共に変化が生じてくる。先ず外壁表面を軽くこすって白い粉や塗装の色が多めに手に付くようであれば、塗装の劣化が進行している。
このような状態になれば塗り替え時期である。

窯業系サイディングの標準施工

(イ)シーリング目地の剥離

シーリング材がはがれているかチェックし、剥離が大きい場合は薄いゲージ(名刺等)を差し込み、奥まで入るようであればシーリング目地の機能を失っているので、打ち替えの時期である。

窯業系サイディングの標準施工

(ウ)サイディングの亀裂
  1. サイディングに亀裂(クラック)が発生していないかを目視にて点検し、はがれ落ちない程度の場合は専用パテで部分補修を行い、補修塗料で補修する。著しく欠損していたりはがれ落ちそうな場合はその部分を取り外し、新しいものに張り替える。
  2. 地震の後など、特にくぎ(ねじ)まわりの点検を行う。

窯業系サイディングの標準施工

*メンテナンスについての注意
〈メンテナンス工事は、住宅を建築した住宅会社・工務店に相談する〉

上記掲載内容は一般社団法人日本窯業外装材協会(NYG)発行『窯業系サイディングと標準施工』第4版(P.59〜61)より引用
出典:一般社団法人日本窯業外装材協会

TOP